仮想通貨で近鉄の野望

5000円で1万円分の買い物、社会実験行う近鉄の狙いは?

引用元:MBS

 近鉄百貨店などが入るあべのハルカスで、5000円払うと1万円分の買い物ができるという夢のようなキャンペーンが行われます。抽選で5000人限定なんですが、相当な大盤振る舞い。そこには損をしてでもお客を囲い込みたい近鉄の野望がありました。

 あべのハルカスに入る近鉄百貨店。夏のセールが開催中の店内になんとも景気のいい案内がありました。

 Q.5000円分入金すると1万円分の買い物できるが?
 「素晴らしいですね」(客)
 Q.どんなものを買う?
 「自分のもんですかね」

 現金5000円で1万円分のコインがもらえるという大盤振る舞い。「近鉄ハルカスコイン」という新しい「仮想通貨」の実験で抽選で5000人が参加できるといいます。

 「5000円の入金をお願いします。5000円入金して、1万円分のコインが入りました」(吉田圭吾記者リポート)

 コインは実物ではなくスマホにお金の情報が読み込まれるだけ。

 「500円のハンカチをコインで支払います」(吉田圭吾記者リポート)

 そのスマホを店のレジにある端末と重ね合わせると…

 「1万円あったのが500円引かれて9500コインになりました」(吉田圭吾記者リポート)

 5000円で1万円分のお買い物。客にとってはお得ですが、近鉄としてはかなりの損です。なぜ損をしてまで「ハルカスコイン」の実験を進めるのでしょうか?

 「コインで電車に乗れたり、タクシーの支払いができたり、そういった世の中が来ればいいと思う」(近鉄グループHD 山本寛事業開発部長)

 仮想通貨の「ハルカスコイン」はかつて話題となった「地域振興券」や「プレミアム商品券」に近い存在だといいます。たとえば大阪市では1万円で1万2000円分のプレミアム商品券を買うことができ、大阪市内だけで使うことができました。差額を国などが負担することで地域のお店が潤う仕組みでしたが、同じようにハルカスコインは近鉄が差額を負担する代わりにハルカスだけでコインを使ってもらうことで、ハルカスの中が潤うことになります。将来的には近鉄沿線の各地でお得なコインを発行し、沿線のあちこちでお金を使ってもらう巨大な「近鉄経済圏」を作ろうと目論んでいるのです。

 「これから地域間競争がますます活発化していくと思っていて、住んでいる方に選んでいただける沿線にしてかないといけない。仮想通貨もそのための一つの手段と考えている」(近鉄グループHD 山本寛事業開発部長)

 ただ、百貨店のお客からはこんな声も…

 「私らはスマホの世界から遠い人です。ガラケーなんです、まだ。おいしい話には飛びつかない」(女性客)
 「携帯にお金の機能まで付けたら怖いですね、なくしたときのことを考えたら、リスクがある」(男性客)

 仮想通貨でのお支払いが当たり前になる日はやってくるでしょうか。

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