日経【米リップルCEO「価値のやり取り、飛躍的に安く」 】

価値のインターネット化。米ベンチャー企業のリップルは自社の目指す方向をこう表現する。インターネットで情報の交換が容易になった結果、世界が大きく広がった。その世界を情報だけでなく、価値(マネー)のやり取りまで広げられたら――。仮想通貨「リップル(XRP)」の発行と合わせてブロックチェーン技術を使った国際決済網の構築を急ぐリップルのブラッド・ガーリングハウス最高経営責任者(CEO)に展望を聞いた。

引用元:米リップルCEO「価値のやり取り、飛躍的に安く」〜Beyond the Finance 金融を超えて〜

■車の代金、直接部品メーカーにも

 ――リップルのブロックチェーン技術を活用した決済システムを採用する企業が増えています。

 「このシステムは銀行の既存のシステムに適合するように設計でき、国際送金にかかる時間やコストを減らせる。国際銀行間通信協会(スイフト)の送金システムは大口資金の送金を想定しており、小口の送金には対応できていない。直近ではアブダビ国立銀行が国際送金のシステムにリップルの採用を決め、現時点で世界90銀行が導入している」

 「日本はみずほフィナンャルグループを含めて47銀行・グループが参加するコンソーシアムを設立した。昨年設立したSBIホールディングスとの合弁会社を通じ、中国やフィリピン、インドネシアなどアジア諸国での導入を目指す」

 「リップルが目指すのは『価値のインターネット化』だ。情報がインターネットを通じて低コストで送れるようになったように、価値を低コストで送れるようにする。これまで大口の送金でなければ割に合わなかった少額の送金なども可能になる。価値を動かすコストが飛躍的に低下する」

 ――具体的にはどんなことができるようになりますか。

 「例えば何かを利用、消費したときにリアルタイムで価値を移動できる。これまで自動車は部品会社が自動車メーカーに納入し、消費者はメーカーに代金を支払っていた。将来は消費者が部品メーカーにも相応の代金を直接支払えるようにしたい。コーヒーならば、消費者がレストランで支払ったお金がそのままコーヒー栽培農家にも送金されるようになる」

■ビットコインと問題意識異なる

 ――時価総額トップの仮想通貨「ビットコイン」にはどう対抗しますか。

 「対抗はしない。問題意識が異なるからだ。一般に『ビットコイン』を提供する企業は銀行や円などの法定通貨を必要としない将来を描く。一方、『リップル』は銀行の存在を必須だと考えており、共存共栄を志向している。価格の変動幅も『ビットコイン』に比べて安定しており、金融機関が導入しやすい仕組みだ」

 ――「リップル」のさらなる普及には何が必要ですか。

 「さらに利用を進めるには認知度の向上が必要だ。まだリップルを売買できる市場が限られているため、投資家が簡単にアクセスできない。年内には5~10カ所の取引所で取り扱いを始めたい」

 ――日本におけるフィンテックの現状をどうみていますか。

「日本は英国やシンガポールと並んでブロックチェーン技術や仮想通貨への理解と採用が進んでいる。日本の金融機関はリップルの技術がもたらす可能性を評価し始めており、アジアをけん引する金融市場であり続けるため、フィンテックに対して積極的に取り組むだろう」

 「IT(情報技術)企業への危機感も強い。47行とのコンソーシアムは日本発の取り組みだ。リップルがビジネスとしてコンソーシアムを設立したことはなく、世界的にも特殊なことだ。仮想通貨を巡る法整備も進み、こうした動きは加速していくだろう」

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